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機械式時計はなぜ絶滅しないのか?

2017.05.10

 

【時計】には大きく分けて、

腕時計にはぜんまいを動力源とし歯車で駆動する機械式時計と、

電池を動力源に液晶表示をしたりモーターを介して針を進めるクォーツ式時計があります。

 

どちらが”良い”のでしょう?

 

近年はTAG HEUERに代表するスマートウォッチが業界を席巻しておりますが、

ひとまず本編では置いておきます。ご興味がある方はコチラ

 

 

 

①精度

 

これは圧倒的にクォーツ式に軍配が上がります。

機械式時計では巻き上がったぜんまいがほどける力を、

心臓部ともいうべきテンプという部品で1秒間に5~10回往復運動に変え、

歯車に伝え時を刻みます。

 

これに対し、

クォーツ式では電池が保有する電力を水晶に与え、

1秒間に32,768回振動する周期を回路に伝えることで、

モーターを動かします。

 

これは1秒間を5~10分割するか、

32,768分割するかの違いです。

より細かく時間を分割することでより正確な1秒を計ることができます。

 

一日で生じる誤差が機械式の10秒程度に対し、

クォーツ式は一か月で10秒程度の誤差しか生じません。

 

 

TAG HEUER FORMULA 1 CHRONOGRAPH ¥204,750.-

 

 

 

②コスト

 

購入し(イニシャルコスト)使い続ける(ランニングコスト)の違いは精度と同様大きく違いが現れます。

 

 

製造から組立、

調整を経て完成するまでに多くの職人や技術者の手に触れなければ、

時計としての機能を得ることができない機械式時計は、

高い精度を持つ時計になればなるほど、

より優秀な職人や技術者が時間をかけて完成させるため、

どうしても価格が高くなります。

 

そして、

歯車が駆動する箇所には注油されているため、

定期的なメンテナンスが必要不可欠です。

 

その為、

機械式時計を使い続けるためには多くの費用が掛かってきます。

それに対してクォーツ式時計は、

コンピュータ制御された空間で大量生産が可能なため、

価格を抑えながら精度の高いムーブメントが製造可能となります。

 

また、

電池が切れた場合に電池交換を行い、

機械式時計ほどの頻度でメンテナンスをする必要のないクォーツは、

少ない費用で維持することが可能です。

 

 

SUUNTO EREMENTUM TERRA ¥92,400.-

 

 

 

 

③機能

 

機械式時計の場合、

シンプルなものでも100以上の部品を抱え、

クロノグラフや永久カレンダーなどは途方もない数の部品を腕時計という小さなスペースに押し込むことで、

高度な技術と細かい作業をなくして完成することはできません。

 

それとは違い、

クォーツ式は回路に100年先までのカレンダーや、

気圧や高度、アラームなどの機能を加えることで、

より複雑な機能でも液晶表示を使用することで簡単に加えることができます。

 

薪と土鍋でご飯を炊くか、

炊飯ジャーでご飯を炊くかくらい、

手間暇が違います。

 

 

NOMOS TANGENTE POWERRESERVE THREEC LIMITED ¥283,500.-

 

 

では、本題!

 

なぜ、

機械式時計はなくならないか。

 

 

 

 

それは、

 

手に取った人の一生、

共に使うことができるから

ではないでしょうか。

 

 

機械式時計は手に入れ方の一生を共に時を刻むことができます。

 

機械式時計は手から手へ託した方の一生を共に刻むことができます。

 

定期的なメンテナンスを怠ることさえなければ、

親子三代使用できるものが機械式時計です。

 

 

勿論、

クォーツ式もメンテナンスを怠らなければ永くお使いいただけますが、

寿命は機械式には遠く及びません。

 

どちらにもメリット・デメリットがあります。

 

どちらが正しい・間違いはありません。

 

 

機械式時計が不便だから、

クォーツ式時計が開発されたのです。

 

結局は、

持つ人の価値観に委ねられるアイテムなのです。

 

何もかもが便利になっていきますが、

多少の不便を楽しむというもの、

機械式時計の魅力の一つではないでしょうか。

 

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